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コミュニケーション能力(1)

 「私たちコンサルタントの日頃の活動の中に、皆様の事業にも役立つようなヒントがあるかもしれない」という思いから始めた本連載――テーマとして「問題解決に向う強い意志」「チーム力」「コミュニケーション能力」に焦点をあてて、これまでに「問題解決に向う強い意志」「チーム力」について見てきました。

 さて、今回は、コミュニケーション能力について。

 コミュニケーションという単語は、様々な場面で非常に幅広い意味で使われています。学問的な意味から、子どもたちの日常会話に至るまで、とても気軽に使われています。
 ビジネスの世界でも、「人とのコミュニケーションを上手にとることができる能力は、重要である」というのはもはや常識ですよね。私たちコンサルタントの日常でも、事あるごとにその重要性を痛感しています。

 では、コミュニケーションとは、なんでしょう?

 ビジネスの世界で求められるコミュニケーション能力は、「折衝能力」「交渉能力」「説得能力」などを意味していることが多いと思いますが、改めてコミュニケーションについて説明しようと思うと、なかなか難しいものです。大学でコミュニケーション学や言語学を専攻した方ならば、しっかりと解説できるかもしれませんが…私もその専門ではありませんので、漠然とした概念しか持っていません。

 そこで、ちょっとマメ知識から始めます。

 言語学の分野での「コミュニケーション能力」とは、デル・ハイムズが1972年に「文法的能力だけでなく、ある特定の文脈においてメッセージの伝達や解釈、意味の交渉ができる能力」と提示したことに始まります。ラテン語の「communicatio=分かち合うこと」に由来しているのだそうです。

 なんだか難しいですが、もともとの意味に立ち返って、「折衝能力」「交渉能力」「説得能力」を「=分かち合う能力」と置き換えると、素敵ですね。生ぬるい感じがしますか?いえいえ、実はここに、コミュニケーションをスムーズにする秘訣が隠されています。「意志を伝え、理解し合う力」――ここではまずそう解釈して、数回に分けて考えていきます。

ISCグループ グループリーダー 福田 彩