トップページコラム>節税策って、どうなんだろう? -2-

コラム詳細

節税策って、どうなんだろう? -2-

「あなたの会社は、本当に節税対策が必要ですか?」


前回のコラムで問いかけたテーマです。

しかし、「それでも節税したい。できるだけ税金は払いたくないんだ。」というお気持ちの方は少なくないでしょう。
それだけ、納税する意味や実効性を実感できない世の中なのだと思います。

税金の使い道を議論するのは別の機会に譲るとして、その節税願望が本当に合理的なものなのかという点について、さらに検討してみたいと思います。

通常、「節税」を望むときの真意は、「納税するよりも、自分の事業活動に直接、あるいは間接的に関連するものにお金を使い、より有意義な事業活動を行いたい。」というところにありますよね。
さらに言えば、「その節税の結果、自由に使えるお金が増えれば…」という思いが付随しているのも本音でしょう。

では、前提を次のようにおいてみましょう。

①資本金1,000、借入は一切しない
②毎月の資金の増減は考慮しないでよい状態(毎月同じ資金収支)
③税金は便宜上利益に対して30%とする
④設備投資その他はすべて資本金と収支差額からねん出
⑤設備投資が1年目で500ですべて減価償却(単年度100の償却費とする)
⑥損益は売上1,000支出経費700とする

この設定のもと、「保険加入」「賞与支給」「設備廃棄」「特別償却」のケースで、設立から
5年間の損益と収支の状況をみると…


<単年度3年目>
      モデルケース    保険加入    賞与支給    設備廃棄    特別償却
売上高   1,000         1,000       1,000       1,000      1,000
利 益      200          100         100       300       220
税 金        60           30          30        90       90
税引後利益  140           70          70          210       130
手元       240          170         170          210       234


<5年間累計>
       モデルケース    保険加入    賞与支給    設備廃棄    特別償却
売上高    5,000        5,000       5,000       5,000      5,000
利益      1,000        1,000        500       1,000      1,000
税金       300         300        150        300       300
税引後利益   700         700        350        700       700
手元      1,700        1,700       1,350       1,700     1,700

…となり、実は、5年後には大差ないことになります(*)。

もちろん、「賞与は社員のモチベーションアップにつながる」など、単なる節税にとどまらない効果もそれぞれあります。
そういった周辺テーマにも目を向けたとき、あなたが今しようとしているその単年度の節税対策、それを行うことが真に得策なのかどうか、今一度考えてみてください。


「あなたの会社には、それでも節税対策が必要ですか?」

(*)試算の詳細を知りたい方はご連絡ください:kakimoto@ipb.jp

チーフコンサルタント 柿本 謙二